派兵が嫌で突撃隊・農村を支援する北朝鮮の青年たち
イ・ジョンウ元北朝鮮公務員
北朝鮮の青年たちの間で、軍入隊を避けるために炭鉱や農村、建設現場などいわゆる過酷な勤務地への志願(嘆願)が相次いでいる。ロシア・ウクライナ戦争に派遣された北朝鮮軍所属の青年たちが大量に戦死したという情報が内部で拡散し、「海外の戦場で犬死にするよりは、国内の過酷な場所で苦労する方がましだ」という認識が広がっているためだ。
北朝鮮労働党機関紙・労働新聞は18日、平壌市内の青年90人余りが江東総合温室農場へ志願したと報じた。最近、農場をはじめ炭鉱、建設現場突撃隊などいわゆる「過酷な勤務」とされる仕事に青年たちが相次いで志願しているという知らせが相次いでいる。北メディアはこうした動きを党の呼びかけに応えた愛国的決断として包装しているが、実態は「派兵恐怖症」に起因する「生存型逃避」という分析が支配的だ。

対北情報筋は「過去には炭鉱や農村への志願は忠誠心の象徴だったが、今はロシア派兵名簿から外れるための盾になっている」とし「突撃隊や炭鉱も地獄のような環境だが、少なくとも頭上に砲弾が落ちる異国の地で無意味な死を遂げるよりはましだという切迫感が根底にある」と伝えた。
こうした北朝鮮青年たちの心情に火をつけたのが、北朝鮮当局が制作した映像作品だ。派兵戦死者たちを英雄として称える内容(「祖国は勇者たちの偉勲を記憶する」)で、青年同盟員たちに強制視聴させている。しかし制作意図とは裏腹に、青年たちの派兵恐怖症を助長する逆効果を生んでいるという伝言だ。
情報筋は「全軍で最も戦闘力の強い特殊部隊兵力が派兵されたのに、あれほど多くの人員が死亡したなら、戦闘力の弱い一般部隊が行けば全滅するかもしれないという恐怖感が高まった」とし、「今入隊すればいつ海外に連れて行かれるか分からないという恐れが大きくなった」と述べた。
特に幹部層の子女は派遣から外され、力のない労働者・農民の子女だけが選抜された事実が伝わるにつれ、若者の入隊忌避現象が深刻化したことが明らかになった。幹部と富裕層(ドンジュ)の子女は軍楽隊、宣伝隊、運輸大隊など比較的安全な後方職務を占める一方、労働者や農民の子女は前線戦闘部隊に押し出され、派兵の第一候補となる事実が明確になったためだ。情報筋は「宣伝映像の中の『命を捨てても祖国の名誉を守らねばならない』というメッセージに対し、青年たちは『誰のための名誉なのか』と冷ややかな反応を示している」と伝えた。
北朝鮮国内で「一人っ子」家庭が増える中、子供を軍隊に送らないよう必死の努力を続ける親たちも後を絶たない。当局が兵役忌避を防ぐため「指の一部だけでも入隊」とする規定を強化すると、これを突破するための極端な自傷事例まで報告されている。
特に今年の初募(軍兵力徴集)シーズンには、子供の名前を名簿から外すため大学進学推薦権を購入したり、担当幹部に巨額の賄賂を贈る親が増加したという。賄賂を使う余裕のない親たちは、子供に突撃隊や農場への志願を勧めるなど、兵役の可能性を低くできるあらゆる手段を動員している。
軍隊内の上層部と下層部との権力不平等が「生死」の問題に直結する中、国家への忠誠心よりも生存のための個人主義的対応が青年層を支配している。情報筋は「時期外れの突撃隊・農場・炭鉱への志願熱は、北朝鮮当局の派兵宣伝戦が根深い体制の矛盾を露呈する副作用を生んでいる」とし、「派兵戦士の死を英雄化しようとする当局の試みは全く効果を上げていない」と伝えた。