日米・韓日首脳会談の評価と展望

イ・ギテ(世宗研究所上級研究委員)
2025年10月に東京と慶州で開催された日米・韓日首脳会談は、北東アジアの新たな安全保障環境と不確実性が高まる中、域内主要国間の戦略的協力と信頼回復の流れを測る重要な外交日程であった。日米首脳会談は、高市早苗内閣発足後における日米同盟の再確認とともに、経済・安全保障上の懸案調整が核心であり、韓日首脳会談は国交正常化60周年を背景に「シャトル外交」の復活を中心に据え、相互信頼構築の契機となった。両首脳会談とも、高市首相選出後における米韓首脳との初の会談として、既存懸案の管理と未来戦略調整のモメンタムを確保したとの評価を受けている。
米日首脳会談の評価と展望
2025年10月28日に東京で開催された日米首脳会談は、トランプ大統領と高市新首相が初めて対面した公式外交の場であった。安倍晋三前首相の後継者を自称する高市首相と、安倍氏との友情を強調するトランプ大統領は、会談を通じて友好的な雰囲気を演出した。グローバル戦略環境の不確実性が増大する状況で開催された今回の首脳会談では、同盟の再調整、経済・安全保障協力、アジア秩序の変化における両国のリーダーシップの方向性が集中的に注目された。
日米首脳会談の核心的な主要内容は大きく三つに要約できる。第一に、インド太平洋地域における戦略的連携と日米同盟の結束の再確認である。トランプ大統領は中国の現状変更の試みと域内挑発に強硬に対応する方針を明らかにし、日本との安保協力強化を明確にした。高市首相もこの基調に積極的に呼応し、東シナ海及び南シナ海における連合作戦の強化、東アジア内における韓米日/クアッドなど多者ネットワーク内での日本の役割拡大の意志など、多層的な協力案を議論した。

第二に、日本の対米経済協力及び投資拡大である。両国はサプライチェーン再編、デジタルインフラ構築、半導体・バッテリー等の先端産業協力拡大で合意した。また、日米貿易不均衡の緩和、自動車・農業等の懸案調整、WTO等の国際通商秩序における日米共同役割の強化も議題に上がった。
第三に、国防及び防衛産業協力と地域問題対応の強化である。日本は米国製兵器の大量導入、域内米軍駐留費の追加分担、日米共同兵器開発、日米韓・日米・クアッド内での軍事連合訓練拡大及び先端情報・サイバー連携について合意した。また北朝鮮の非核化及び拉致問題解決についても意見が一致した。
今回の首脳会談で高市首相は、2022年に策定された「安全保障関連3文書」で提示した2027年GDP比2%の防衛費増額目標を前倒しし、今年(2025年)までに完了させる方針を示した。さらに新たな安全保障3文書の改定作業を通じ、防衛費増額を含む日本の自主的な防衛力増強による日米同盟の役割分担を強調した。今後、日本はトランプ政権の自国優先主義政策に柔軟に対応しつつ、自ら対米投資・防衛費増大など「同盟内責任分担拡大」を通じてインド太平洋地域における主導的地位の確保を図るものと予想される。
しかし実質的な懸案(防衛費、貿易不均衡、対米投資など)では、友好的な発表とは別に、日米間の微妙な立場の相違、さらには投資規模などの核心数値における発表の不一致が明らかになった点は、両国の信頼および政策連携の構造的限界を露呈した。トランプ大統領の即興性・取引的アプローチに対し、日本も不確実性・予測可能性の問題を意識せざるを得ない状況であることも明らかである。
日韓首脳会談の評価と展望
10月30日、APEC出席のため訪韓した高市首相と李在明大統領は慶州で、高市首相任後初の首脳会談を開催した。日韓は安保及び経済分野での協力が不可欠だが、歴史認識と独島問題を含め解決すべき課題が多い。
両国首脳は首脳会談で、日韓関係が未来志向で安定的に発展していると評価し、2022年以降再開された「シャトル外交」を継続的に推進し、次回は李在明大統領が日本を訪問することで合意した。高市首相は北朝鮮の完全な非核化に向けた日米韓連携の必要性と併せ、日本人拉致問題の即時解決の重要性を伝えた。一方、高市首相の保守的な歴史観に懸念を示す韓国国内の世論が強かったが、首脳会談では歴史に関する議論は言及されなかった。
日韓首脳会談は、岸田・石破政権下で続いた日韓関係改善の流れを継承する意思を確認したものであり、成功だったと評価できる。高市首相は安倍路線を継承しており、李在明大統領は文在寅大統領と同じ進歩系の大統領である。過去の安倍・文在寅時代には日韓関係は最悪の状況にまで悪化した。しかし李在明大統領は就任前には強硬な対日発言を繰り返したが、就任後は「実用外交」を主張し、尹錫悦政権との政策の一貫性を強調している。高市首相もまた就任前には歴史問題を巡る保守的な言動を続けてきた。
「植民地支配に対する反省と謝罪」を表明した1995年の村山談話を過去に批判し、靖国神社にも毎年参拝していた。しかし就任後は対話を追求しつつ現実的な対応を取る姿勢を強調している。
実際に高市首相は就任後、靖国神社の秋季参拝を行わず、韓国が懸念する歴史問題にある程度配慮していることを示した。過去に日本に対する否定的な発言で知られていた李在明大統領も国益中心の「実用外交」を掲げながら日本を重視しているように、高市首相も今後の日韓関係を実用的に対応すると予想される。なぜなら、現在の国際情勢を考えれば、北朝鮮の核・ミサイル問題及び経済安全保障対応において日韓は協力せざるを得ないからだ。少子高齢化、地方消滅問題など、日韓ともに悩まなければならない共通課題も多い。
しかし日韓の対立の火種は依然として残っている。日韓間の歴史認識と領土問題、そして安全保障問題における立場の相違が存在するためだ。高市首相は就任前に、島根県が条例で定めた「竹島(韓国名・独島)の日」行事には、従来の政務官(次官級)ではなく閣僚(大臣級)が出席すべきとの認識を示した。日韓関係の最初の衝突可能性が高い時期は、2026年2月の「竹島の日」記念式典に高市首相が果たして閣僚級を派遣するか否か、そして閣僚級派遣時の韓国政府の対応水準によって決まるだろう。つまり、独島領有権問題で高市政権が「一線を越える」と認識される行動を取れば、日韓関係に否定的な影響を与えることになる。
北朝鮮と中国への対応を巡っても、日韓間には温度差がある。対北朝鮮対話を重視する韓国と、対話を言及しつつも「対北朝鮮制裁」を優先する日本、中国に対する均衡外交を志向する韓国と中国牽制を念頭に置く日本との間には立場の差が存在する。したがって歴史・領土問題及び対外政策の差異を認めつつ、確実に管理していく姿勢が日韓両国政府に求められる。